一人で作るメリット | ||
【2018/01/11】 開発 | ||
久々のブログになります。 iOS化がまだですが、とりあえずAndroid版をリリースして大まかなバグ修正も一段落したので、製作中に感じた事を綴ります。 それはタイトルの通り、これまで会社に属していた時や退社後にプログラマーさんと組んでやっていた時と比較して、一人でやっていて良かったなと思う事。 今までのやり方は以下のような優先順位になります。 ①システム・ストーリー・収入を意識した広告の種類と配置を考えて企画書を作る ②OKならプログラマーにわかりやすく仕様書に落とし込む ③根底のシステムに必要な画像(UIや主人公絵など)を先に用意する ④アニメーションが必要であればFlashでサンプルを作成してプログラマーに渡す ⑤優先度を考えながら追加画像を随時渡す ⑥細かい部分の指示をプログラマーにわかりやすく指示書に落とし込む ⑦セリフなどテキスト関連を決定する ⑧音素材を探して必要に応じて加工 ⑨先にストア用素材(説明文や検索キーワードを含む)を作成して予約TOP10に申請 ⑩リテイクがあれば差替える ⑪広告枠を取得する ⑫リリース後にレビューサイトなどに申請する ご覧のようにプログラム以外は全てです。 デザイナーとプログラマーのバランスが取れてないと思うかもしれませんが、以前の会社はプログラマーが少なかったのでプロジェクトを掛け持ちしてたからです。 一人で作るには、これにさらにプログラム作業が加わるのですが、 ★好きな作業から手をつけられる★ これが一番大きいです。 作る上で大まかに優先順位はありますが、それを多少無視しても相手を待たせてしまう事がありません。 どの作業から手をつけても、時間のロスがなく、着実に作品自体は完成に近づきます。 もちろん、制作期間が長期になると後から作品の路線変更でリテイクなどは発生することもありますが、それは仕方ないものとします。 絵のイメージが湧かなかったり、プログラムでつまづいたりした時に一旦別の作業で気分転換すると良いアイデアが浮かぶ事が多々あります。 プログラマーさんを待たせているとイメージが湧かないのに無理して描いたり、仮絵で渡したりすると結局リテイクが発生します。 一人でやる時に一番大事なことはモチベーションの維持です。 気分転換は大事だし、優先順位は低いけど先にやる事でモチベーションがアップする作業などもあります。 「魔法少女クリティカル」では初期の段階で音探しをやりました。 デザインとプログラム両方につまづいたからですが、結果的に早い段階で音が入ってるとテストプレーも全然違いました。 タイトルロゴとストア用のアイコンやスクリーンショット用のメインイラストも早い段階で準備しました。 作品の世界観やテイストを再確認できましたし、予約TOP10などに公開することで反響も確認できてモチベーションもアップしました。 終盤に残ってる作業が少なくなると、否が応でもバグのみと向き合わないといけないなど逃げ道はなくなってしまいますが… ★意志伝達が不要★ 自分が考えている事を他の人に伝えるのはかなり大変な事です。 細かい仕様書や指示書では絶対に伝わらない事も多く、直接説明しても100%完璧に伝える事は難しいです。 でも自分で全てやってしまえば、この問題は回避できます。 仕様書などは必要ですが、指示書やFlashでのサンプルアニメの作成などを省けるのはとても大きいです。 今回はサーバーとデータベースのみ知人のプログラマーさんにお願いしたのですが、打ち合わせも遠隔だったのでデータベースの仕様の認識のズレやスケジュールのすれ違いによる無駄な待機期間などが発生して想定より時間がかかってしまいました。 ★再現度と妥協に納得できる★ 上述のように認識のズレが発生しないので、思い描く完成型に再限度を限りなく近づけることができます。 と言っても、それはプログラムで実装できればの話です。 実装できなければ、どこかに折り合いをつけて妥協するしかありません。 しかし他の人に頼んで妥協した場合、再現度が低くて「ココはもう少しこうして欲しかった」とかプログラム的に無理でも「他のゲームではよく見るけど本当に無理なの?」とかモヤモヤが残ったりしますが、自分でやってみて妥協する場合は自分の責任だし、やれる所までやってみた結果ならばスッキリ納得できるものです。 また、妥協せずに突き進む場合は制作期間が延びるわけですが、そこも相手に遠慮するという事もありません。 と、良い面だけを上げましたが、もちろん悪い面もあります。 というか一人でするのは大変な事だと思います。 自分の場合は今までプログラム以外を全てやっていて、指示書やサンプルアニメを作るコストがプログラムを自分でするコストと同じ位に感じたというのがあります。 もちろんプログラマーが企画を考えたり仮絵を描いてデザイナーに清書してもらうやり方など、色々なパターンがあります。 複数人ならではのメリットもありますし、そのメリットも一人でやるより多いかもしれません。 自分も成り行きで一人でやってますが、ずっと一人とも限りませんしね。 長くなりましたが、この記事で一人での制作経験しかなくて、ちょっと気が滅入っている方がいたら、悪い事ばかりじゃないんだなとモチベーションが戻ればいいなと思います。 |
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